一枚の絵から生まれたおとぎ話があります
個展のために聖なる場所へのいざないと言う作品を作りました
それがこちら↓
そしてこの一枚の絵からおとぎ話が生まれました
【アデプトの女王】3部作です
- アデプトの女王/カエルの王様の花嫁探し
- アデプトの女王2/祈り姫と復活のエリクシル
- アデプトの女王3/祈り姫と闇の魔女

落書きのような最初のエスキース
今回はこの一作目の始まりをご案内します
アデプトの女王<目次>
Ⅰ プロローグ
2 カエルBossの花嫁探し
3 攫われたお姫様
4 地下への旅立ち
5 地下世界の聖なる戦い
6 大団円
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1プロローグ
深遠な宇宙の果てにアデプトと呼ばれる聖なる世界がありました。
一つの太陽と三つの月を冠する理想郷です。
ここアデプトには二つの世界があります
人々が暮らす地上世界、もう一つはカエルの帝国が広がる地下世界です
地上世界は祈り姫の祈りの力によって守られる平和な世界です
世界の中心にはお城があり、祈り姫が人々と世界のために祈りを捧げていました
祈り姫の祈りの力は新月に極まります
姫が塔で祈り始めると祈りの結晶が空から降り注ぐのです
人々は結晶を集めては窓辺や庭木に飾り、枕元の灯りとして心を寄せます
人びとの姫への信頼は絶大なものでした
新月の夜は子どもたちにとっても喜びでした
祈りの結晶を集めては提灯の様にして手に持ち、通りを練り歩くのです、
夜にそんなことが出来るのは新月の時だけ!
もうみんな嬉しくて笑顔が絶えません
子どもたちが歩き疲れると、今度は若者たちがダンスと音楽を楽しむ番でした、
新月の夜の賑わいは地球のお祭りのようです
そうそう言い忘れていましたが、この世界の人たちには
私達とは違うところが一つだけあります
それは・・・尻尾、です
アデプトの人々には尻尾があるのです
長くスラっと伸びた尻尾は人々の自慢でした
しかし罪を犯した人は尻尾を切られてしまうのが慣例でした。
尻尾を切られると、人はそれまでの記憶を失ってしまいます、
そのうえで世界の果ての荒地へと追いやられてしまうのです。
虚ろな記憶で荒れ地をさまよわなくてはならない、それはアデプトの人々にとって心底恐ろしい事でした
さあ次は、アデプトのもう一つの世界の話をしましょう
地下世界です、ここにはカエルの大帝国ル・エディンがありました
ル・エディンは七つの階層に分けられていて、
その全てに門があり、門番が通行人から通行料を取っていました
通行料を払わないと絶対通してもらえないのです
ル・エディンの最下層にはカエルの王様メムラスのお城がありました
他にも太古からの秘宝に続く道が迷路のように続き、鍵のかかったドアが一杯ありました、
メムラス様には平和の調停者と呼ばれています
彼は他のカエルたちに比べると巨大です、ほぼ人間サイズ。
襟と袖にファーのついた長いローブを羽織り、胸元には金銀宝石、
腰には秘密の宝物に続くドアのカギをいっぱいぶら下げていました
王様が歩くとチャリンチャリンと音がするので、すぐ、来たな!と解ってしまいます
メムラス様は威厳のある立派なカエルですが
胸焼けに苦しんでいました、
毎日げっぷ止めの薬を飲まなくてはなりません
午後お茶はいつの間にか薬湯になってしまいました
このお茶についつい砂糖を入れてしまいます
そのせいかお腹周りもでっぷりしてきて、そう言う意味でもかなりの貫禄がある姿でした
「げっぷをしたいが、するわけにはいかない」
「たかががげっぷなのに・・自由にできないなんて」
「王とは、どこまで公僕であれねばならんのか」
苦い薬湯を飲みながら、ついこぼしてしまうのも平和の証でしょうか?
実はメムラス様、相当長い間、薬でげっぷを止めていたのです
気が遠くなるほどの時間を・・
「そんなマクロな事よりも、もっと身近な事を悩むべきでしょう」
何処からか小さな声がぼそぼそします
「静かにしろ、聞こえてしまう」
姿は見えませんが衝立の後ろに人の子どもくらいの大きさのカエルが隠れていました
全部で5人、大臣を務めるカエル達たちです
大臣たちは過保護と思うくらいメムラス王の世話を焼くのでした
5人のカエル達から見るとカエルの王様の悩みなんか幼稚園生並み、
だって彼らは帝国の存亡を憂いるような心配を抱えていましたから
それは、【メムラス王の♡結婚♡】です
・・・続く
この後のお話は当日【聖なる場所への誘い】のキャプションに
QRコードをつけておきますので、そちらからお読みください
ご来場をお待ちしております
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