昼でもなく夜でもない時間の間で語られる物語
星月夜・・
静寂の中、カエルさんに誘われて地底へ続く階段を降りていきます
ほんのりとした灯りが続き、空間はオレンジ色に揺らめく
辿り着いた空間はそこそこに広いらしい、シャーシャーと床に何か引きずるような音がして人影が近づいてくる
ほんのりとした灯りのもとで見ると人と見えたものは上半身が女性、下半身は蛇でした
女性は長い舌をちらつかせながら、手に何かを持たせてくれます
手のひらサイズでほんのりと温かいもの
「これは・・?」
問いかける間もなく、女性は闇に溶けていきました
仕方なく地上へ続く階段を、また上がっていきます
地上には満月が輝いています
近くには野営をしている商人風の男性が三人
焚き火を囲んで談笑しています
恐る恐る近づいていきます
彼らは顔を上げ、立ち上がりました
もしかしたら、私の来訪を知っていたのかもしれません
手振りで物々交換をしたいと示してきます
手の中にある、温かなものを彼らに渡すと、彼らも手のひらサイズの金魚鉢のようなものをくれました
それを持つと浮力が働いて、自然と上空に上がっていきます
手にした金魚鉢は薄っすらと発光する流動体のようなのが入っています
手を入れてみると、それは微細な量子に変換されました
サラサラと手の中で気持ちよく動きます
ギュッと握りしめ、空中ヘ振りまきます
キラキラと星が散るように地上へ落ちていきます
何回も何回も繰り返し、星を撒いていきます
放物線を描いて大地に吸い込まれていく小さな星の結晶
血に染められぬよう、無用な搾取が起きないよう大地が星の加護を受けていく
視野の片隅に赤い海がみえます
星が一つ落ちていきます
幸あれ・・・
##Ascension #不思議な話
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