手術は手術台ではなくて
歯医者さんの椅子に座って、受けます。
全身麻酔では無いので、一部始終を患者は見るわけです。
その時に見たものをこれから、ご紹介しますね。
網膜前膜+白内障の手術の始まり
天井には大きなライトが3つ。
まるでミッキーさんのようです。
目の周りに麻酔薬を含んだ脱脂綿かな?が置かれます。
手術中に目線を動かさないようにと注意を受けます。
「会話は出来るけれど、YES/NOで返事をしてください」
と言われます。
「良いですね、その辺りをずっと見ていてください」
手術の始まりです。
目の前に現れる、美しいプリズムの放射
まるでSF映画の超空間突入シーンのよう。
真っ暗な空間に現れる虹色のプリズム
まるで深い穴、宇宙空間?に落っこちているかのよう。
目線は動かしません。
全身も力が入っていて、緊張しています。
時間がどのくらい経っているのか・・時間感覚も逸しています。
(これはもう、映画を見ていると腹をくくろう。)
(美しい映画を見ているんだ。)
女性の声:「膜の感じがつかめないんですよ。」
主治医の声:「馴れですよ。・・・」
(手術に研修医が参加?)
目の上を液体が流れていきます。
薄い琥珀色の液体
氷の張った水中から、水面を見上げている感じです。
もう何も形は見えず、真っ白な空白、空間だけが見えます。
真っ白を背景に、流れて行く液体を見ている。
絵に描いたものなので、ブラックは円の中心にあるだけですが
実際は真っ黒な画面に真ん中に穴が開いていて、そこに映るシルエットを見ています。
黒い空間に穴が空いたように見えるところを
(望遠鏡を覗き込んでいる感じ)
長細いものが何度か通り過ぎていきます。
もう、美しいプリズムは見えません。
やがて音が聞こえなくなり、穴のところに何もシルエットが見えなくなり
主治医が終わりを告げます。
「当初2時間の予定でしたが50分で終わりました。」
椅子が起こされ、毛布が外され
私は用意された車いすに乗ります。
14階の病室まで看護師さんが連れて行ってくれました。
あとは二時間の安静タイムを静かに過ごすだけ。
見えないけれど、空には2022年最後の天体ショー。
皆既月食が始まるはずです。
痛みは、全くありませんでした。
恐怖心も無かった。
自分を守るための安全装置が自然に働くのでしょう。
理性が良い感じに、感情を押さえてくれていました。
私が恐かった、恐かったと言い始めるのは
安全なところに来たな、と思った時からでした( ´∀` )
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