太陽系第三惑星へ向かう移民船の中
思わぬものを目にしてしまった二人の乗組員は、それが忘れられませんでした
目撃したものは・・・
食人?誕生前の生命はそう言えるのか?
この船には何か秘密がある、上層部は何をしているのか?
疑惑と嫌悪感が勝ちました
静かになった宇宙船の中で二人は意図的に、あの場所を目指しました
まるで招き入れられるかのように
容易に二人はあの場所へたどり着きました
さらに一つ奥の部屋へ入ったのです
暗い部屋、機械音、二人が歩く足音
部屋の一番奥に大きなガラスの円筒がありました
液体で満たされています
近づいてみると・・
「ひっ・・」
叫びそうになるところを必死で声を抑えます
女性の検体が入れられていました
腹部にはたくさんの管が装着されています
頭部には外科手術のためと思われる切開の痕がありました
女性の方は目から涙がこぼれそうです
彼女は科学者の一人でしたので、何が行われたのかすぐに察しました
「この人よ、船からいなくなったのは」
男性の方はパイロットだったので、見たもののがうまく理解できませんでした
「‥何をされたんだ?」
周囲にはたくさんの小さなガラスケースがあり
様々な成長段階の胎児が収められていました
無垢な生命体は液体の中で時々気持ちよさそうに体を動かしています
二人は静かに部屋を出ました
ドアが閉まり、無人になった部屋の中でガラスケースの中の影がゆっくりと回転します
その向こうでは、音もなくゆっくりと動く監視モニターがありました
密閉された空間の中には確かに暗黙の秘密がありました
コメントを残す