第5惑星を離れた宇宙船は、第3惑星の目前まで来ました
第3惑星は青く美しい
大気圏突入のための最後の会議が開かれました
惑星に着陸した後の活動が綿密に告げられます
科学チームの責任者は冷静に、とんでもないことを言いました
全員が言葉を失いました
(・・そんな事をしたら全員の安全が危うくなる)
反対したい、反対しなくてはならない
でも、誰もが無言
責任者は淡々と名前を読み上げ始めました
空気が石のようです
一人の科学者が今にも立ち上がりそうでいて、膝が崩れました
皆、知らぬふりでしたが知っていました
彼女は実験体に選ばれた彼の、パートナーであると
最高位司令官も冷たく彼女を一瞥してます
顔を正面に戻すと、彼女は理路整然と正しい事を言いました
種の存続、この命題の前には誰も何も言えません
最高位司令官は思い出していました
移民団のトップに就任以来、彼女の権力は絶対でした
逆える者はいません、あの日まで
思い通りに出来ると高をくくっていた男に歯牙にもかけられなかった
平静を装いましたが、彼女のプライドは辱めを受けたと受け取りました、
以来彼を許しませんでした
陰湿に復讐のチャンスを狙っていたのです
こんな好機はない
彼女は舌なめずりして事の成り行きを見守っていました
(あの部屋に招き入れたのは、私の方だ)
沈黙の中で禁断の決断が成立しました
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