昼でもなく夜でもない時間の間で語られる物語
遥か昔、まだこの惑星に原始的な生き物しかいない頃
【限られた数の人々】が、空からやってきました
彼らは資源、技術、人材etc.
全てがギリギリで余剰と言えるものがありませんでした
この数の限られた人々の間では個人生き方は認められていませんでした
〈種の存続、文明の存続〉が全員の使命でしたから
厳しい縦型ピラミッド階級社会、
上からの命令には絶対服従
疑問を持つ事も反抗も、許されませんでした
彼らが訪れたこの惑星には、彼らに良く似た原生動物がいて、しかも
彼らは追い詰められていました
このままでは、数の制限があって絶滅しか無い
生き延びるための手段を必死で探していました
その時、科学者チームは原生生物との遺伝子交配を提案しました
生体実験には免疫の問題、ホルモンなど調整が必要なのに機材が無いのです
一人の科学者が冷静に言います
「人の脳を使えば良い」
誰もがそれは不味い、と思いましたが声になりません
失敗したら次は誰だ、と言う話になりかねない
間もなくして、医療施設の一室が使用中になりました
夜明けを迎えた時
大きなガラスのカプセルの中に奇妙な生き物が浮かんでいました
床には生々しく血の跡が広がっています
頭部は人、体は獣です
頭部には大きく手術痕があります
これをどう使うのでしょう?
ある日、数の限られた人々の基地は大火に見舞われました
激しい炎の中で、あのカプセルから離れようとしない一人の人影がありました
ガラスケースに抱き着くようにして離れません
炎の中で・・焼き崩れていきました
やがて膨大な時間の果て
数の限られた人々の存在の証は全て惑星から消えていきました
ただ野生化したハイブリッド動物のみが自身のルーツを知ることもなく森の奥で生き、火を手にするようになりました
文明のスタートです
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