お盆も明けて、また蒸し暑い夏の日常が展開しますね。
魂は永遠だけど人生は短い。
次元を越えた人との邂逅も短い。
遥かな昔、遣◯使船に乗って、日本を離れようとする時
別れを惜しんだ恋人がいました。
必ず帰るから、と約束して出国したけれど私は帰れなかった。

転生が繰り返されて、今生。
五島列島を訪ねる機会が与えられました。
奇しくもそこは日本を離れる遣◯使船が逗留する最後の港のあるところです。
レンタカーを借りての一人旅。
秘仏があると聞いた小さなお寺を訪ねました。
南国の風土に仏教のストイックな建築物は不似合いだ、というのが第一印象。
それでも珍しそうに天井を眺めていると、背後から若い住職さんが
「奥の方も見ていきませんか?」
と声をかけてくれました。
振り返って、旅の途中なのでこれ以上はと、丁寧に辞退したのですが
住職さんの目を見た瞬間、時間が止まりました。
互いに見つめあったままです。

周囲に人がいたら、その人にとっては一瞬の瞬きの時間だったかもしれません。
でも、私には長い時間、だったのです。
これには意味があると思いつつも旅程があるので、すぐにお寺を後にしました。
ぼんやり点と点が繋がって・・・
ハッ!としました。
が、戻るわけにも行きません。
私は行かねばならないところがあり、住職さんにはそこでの生活がある。
人生をクロスさせるには、あの時間が精一杯だったようです。

(約束を果たしたんだ・・・)
振り返ると本堂の裏手の竹林が燃え上がるかのように見えます。
時を超えた邂逅は、こんなものです。
どんなに濃密な夜があったとしても、声も顔も覚えていない。

かつての恋人であっても、その人生が終わった後では、これが精一杯。
別々のテーマをもって誕生している場合は特に。
だから一緒に同じ時間を生きている間に、愛を伝えるのは最良の事だと思いますよ。
それが一番合理的で、簡単で、効果的。
触れ合える手が傍にあるうちに、握りしめておくことです。
遣◯使船に乗っている私は僧衣を着ている気がするんですよ。
もしかしたら?ボーズ・ラブ(笑)
変な感じ( ´∀` )
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