親切を受け取るのは難しいもののようです。
魔法使いは、なんとかシンデレラをなだめドレスを着せて舞踏会へ行く準備を着々と進めました

「ドレス良し、ガラスの靴良し、あとはカボチャの馬車だね」
ちょうど、シンデレラが畑からカボチャを採ってきました。
「畑からカボチャを持ってこい、って言うから適当に持ってきたけど、一体これをどうするの?」
「それはね、・・こうするのさ」
おばあさんが魔法の杖を一振すると魔法の粉がキラキラと降りかかり、カボチャは立派な馬車に早変わりです
魔法使いのおばあさんは悦に入って
「どーよ?すごいでしょ?次は御者・・」
おばあさんはギク!としてシンデレラの顔を覗き込みました。
シンデレラは柳眉を逆立て、目がギラギラしています。
おばあさんは、思わず後ずさりました。
「言ってくれればよかったじゃない!カボチャが馬車になるって」
「知らないからポンコツを持ってきちゃったでしょ!」
「見て、クッションが緋色じゃないわ!
「ドアも窓も、金色じゃない、見てここは錆びてる!虫食いがあったのよ!」
「やり直しよ!畑から一番良いかぼちゃを採ってくるから待ってて」
「シンデレラ、舞踏会が終わってしまう。ちょ・・待っ・・」
魔法使いのおばあさんは座り込んでしまいました
「やれやれこんな子は、初めてだよ。」
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